2016年2月17日水曜日

弦楽六重奏曲第1番 op.18

2本のヴァイオリン, 2本のヴィオラ, 2本のチェロというやや珍しい編成のための室内楽作品である. 本作品はブラームス初期の傑作として名高く, 特に2楽章の情熱的な旋律はよく知られている. この楽章をブラームスはクララ・シューマンへの誕生日プレゼントとしてピアノ独奏用に編曲している. これは1927年に出版されている. (誰かぜひ弾いて聴かせてください.)


第1楽章 Allegro ma non troppo
変ロ長調, 3/4拍子, ソナタ形式.
ヴィオラとチェロの古めかしくなんとなく懐かしい旋律で開始される. 第2主題はイ長調の起伏の少ない穏やかなもの. 展開部ではやや不穏な雰囲気になると徐々に音符が細かくなり盛り上がっていく.

第2楽章 Andante ma moderato
ニ短調, 2/4拍子, 変奏曲.
ヴィオラによって情熱的なメロディが重厚な伴奏とともに奏でられる. 後半はニ長調で沈静化し, 静かに終える.

第3楽章 Scherzo. Allegro molto - Trio. Animato
ヘ長調, 3/4拍子, スケルツォ.
快活な音楽からなる, かなり短い楽章.

第4楽章 Rondo. Poco Allegretto e grazioso
変ロ長調, 2/4拍子, ロンド.
再び1楽章の雰囲気に戻り, チェロが上品なメロディを奏する. やや冗長な感はあるが, 変奏曲を思わせる構成で, 様々な楽想が現れて楽しめる.


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