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2017年4月8日土曜日

ジネット・ヌヴーのブラコン

飛行機事故により若くして亡くなった女性ヴァイオリニスト、ジネット・ヌヴー (Ginette Neveu, 1919/8/11-1949/10/28) による、 ブラームスのヴァイオリン協奏曲の録音についてまとめておく。

ジネット・ヌヴーの演奏は情熱的なスタイルで知られ、しばしば「炎のような」と形容される。 その名は1935年、15歳のときにヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールでダヴィッド・オイストラフを大差で下し第1位を得たことで知られるようになった。 それから第二次大戦の間を除いて熱心に演奏活動を展開するが、30歳のときにアメリカへ向かう途上で墜落事故に巻き込まれ、その生涯を終えた。

ジネット・ヌヴーによるブラームスの演奏としては、他に兄のジャン・ヌヴーとのソナタ第3番が残されている。


2016年3月17日木曜日

5つの歌曲 op.71

この5つのリートはすべて1877年に作曲されたものであり, いずれも恋をテーマにしている. 第5曲が特によく知られており, しばしばチェロで奏される.

第1曲 春は優しい恋の季節 Es Liebt sich so Lieblich im Lenze
民謡調の親しみやすい旋律, そして短いながらも変化に富む音楽で, かなり聴きやすい作品である. 羊飼いの娘の恋の芽生えを陳述する.

2016年2月27日土曜日

哀悼の歌 op.82

友人の画家フォイエルバッハの死を悼んで作曲された. シラーのテキストによる合唱曲. オーボエの美しい旋律に続き, 合唱が「美しいものは滅びなければならない」と歌い始める. 作曲の動機やタイトルから予想されるものとは異なり, 全体として明るさを保った穏やかな音楽である.

2016年2月21日日曜日

ヴァイオリン協奏曲 op.77

2曲の交響曲を書き終えた後の円熟期の作品. ブラームスの代表作とも言える知名度を持つことからして, 詳しくこの作品について述べる必要はないだろう. (i.e. 誰でも知ってるエピソードについてはjawp等をあたってください.)

2016年1月26日火曜日

4つの歌曲 op.70

第1曲 海辺の庭園にて Im Garten am Seegestade
木々のざわめき, 波の打ち寄せる音, そして鳥たちの歌... 海辺の庭園を満たす音, やさしい鳥の歌で過去の実らなかった恋に思いを馳せ, 悲しみに沈む.

第2曲 ひばりの囀り Lerchengesang
愛らしいひばりの囀りを耳にして, 昔のことを思い出し感慨に耽る. ピアノ伴奏が途絶え歌唱だけとなる箇所が何か所かあり, 独特の寂寥感を醸し出している.

第3曲 セレナーデ Serenade
よく知られた歌曲のひとつで, ブラームスには数少ないゲーテの詩による作品. 悩んでいる様子の自分の子どもに対して, 手助けになりたいと優しく語りかける.

第4曲 夕立 Abendregen
前半が主人公である旅人が夕立の中を登場する情景を, 後半("Nun weiß ich"以降)が旅人の一人称で自分の頭上にかかる虹に対する想いを語る. ピアノ伴奏が地味ながらそのテクストをよく引き立てている.

2016年1月8日金曜日

大学祝典序曲 op.80

ブレスラウ大学からの名誉博士号授与に対する返礼として1880年に作曲された. 「だいしゅく」と略される.
ドイツの学生歌が4曲引用されている他, ブラームスの管弦楽作品の中で最大の編成である点が特徴.
姉妹作に悲劇的序曲op.81がある.

ハ短調, 4/4拍子→ハ長調, 4/4拍子, 自由なソナタ形式.
交響曲第1番第4楽章で採用された, 展開部と再現部を兼ね備えた「展開的再現部」が採用されている.
冒頭, 大太鼓のリズムに乗ってハ短調の第1主題が弦楽器で刻まれる. この主題はブラームス本人の創作である.
この主題に基づいて一つの山場を築き, それが落ち着いたところで管楽器によって「僕らは立派な学び舎を建てた」が高らかに奏される.
その後, ハ長調で第1主題を確保すると, やはり第1主題に基づく経過句を経て, 第2主題である「祖国の父」に辿りつく.
小結尾はファゴットのユーモラスな「あそこの山から来るのは何?」で, 全管弦楽でそれを繰り返して提示部を締める.
展開的再現部は17小節目からの繰り返しから始まるが, 直前の勢いに引っ張られて力強い音楽へと変貌する.
一旦落ち着いた後に再び盛り上がり, 3拍子の進行畳み掛けると, ハ長調での高らかな第1主題の再現となる.
手早く第2主題に移った後は提示部と同じ流れになる.ただし小結尾のファゴットは省略される.
コーダは「だから愉快にやろうじゃないか」による壮麗なもの.