2016年3月17日木曜日

5つの歌曲 op.71

この5つのリートはすべて1877年に作曲されたものであり, いずれも恋をテーマにしている. 第5曲が特によく知られており, しばしばチェロで奏される.

第1曲 春は優しい恋の季節 Es Liebt sich so Lieblich im Lenze
民謡調の親しみやすい旋律, そして短いながらも変化に富む音楽で, かなり聴きやすい作品である. 羊飼いの娘の恋の芽生えを陳述する.

第2曲 月に寄せて An den Mond
月に向けて自分の恋心ゆえの苦しみを訴え, 思いを相手に伝えて欲しいと願う.

第3曲 秘め事 Geheimnis
ブラームスらしからぬ, 印象派のようなピアノ伴奏が特徴的. 春のそよ風, そして春の黄昏に, 自分と恋人について何の噂話をしているのか, と呼びかける.

第4曲 私に行って欲しいの? Willst du, daß ich geh'?
要約すれば, 恋人のもとを去りたくない, というだけの詩であるが, 変化に富む歌曲に仕上がっている. 前半の激しい音楽は外の夜の吹雪を, 最後の明るい音楽は彼女の腕の中で感じる幸せを描写している.

第5曲 恋の歌 Minnelied
恋人が一緒にいるとすべてが明るく輝いて見え, いないところでは花さえも萎んで見える, という歌. 一見民謡調の明るい音楽だが, 微妙なリズムの操作がブラームスらしい.


第1曲 春は優しい恋の季節 Es Liebt sich so Lieblich im Lenze

第2曲 月に寄せて An den Mond

第3曲 秘め事 Geheimnis

第4曲 私に行って欲しいの? Willst du, daß ich geh'?

第5曲 恋の歌 Minnelied

第5曲 恋の歌 Minnelied (チェロ版)

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