モテットとは, 無伴奏の合奏のための宗教曲のことを指す.
ブラームスはこの分野にop.29, op.74, op.110の計7曲を残している.
第1曲 救いは我らのもとに
ホ長調, 短い序奏とフーガからなる.
バッハ以来の古い対位法的手法をブラームスが身に着け, それを生かして新しい主張をしようと試みているのが明らかである.
ワーグナーのヘンデル変奏曲に対する評価「古い形式でも, これを扱う術を心得た人間の手にかかると, まだ何か為し得るものだ」は,
むしろこの曲や第2曲にこそ相応しい.
第2曲 神よ、私の中に清い心を創れ
ト長調, 2/2拍子 → ト短調, 4/4拍子 → ト長調, 6/4拍子 → ト長調, 6/4拍子.
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